偏差値帯:BF(Tier A)
就職率:83%(就職希望者ベース・大学公式)
藤原の一言:「不安に思う気持ちは痛いほどわかる。でもここから変えられる」
「日本映画大学 やばい」——検索した気持ち、痛いほどわかる。俺も偏差値37くらいの大学に通ってた。大学名を言うたびに空気が変わるあの感じ、何度も経験した。
でも、今更それを嘆いても仕方ない。ここから配られたカードで戦うしかない。だからまず、日本映画大学の現実をデータで確認していこう。
日本映画大学の偏差値と入試難易度
まずは偏差値から確認しよう。日本映画大学は映画学部のみの単科大学で、河合塾の偏差値はBF(ボーダーフリー)。日本で唯一の映画単科大学という、かなり特殊な立ち位置にある。
学部別偏差値
| 学部 | 偏差値(河合塾) |
|---|---|
| 映画学部(映画学科) | BF |
出典:パスナビ(河合塾提供・2026年度入試予想)
BFとは、不合格者数が少なすぎて合格率50%となる偏差値帯が設定できない状態を指す。つまり、受験すればほぼ合格できる水準にあるのは事実だ。ただし、日本映画大学の入試は一般的な学力試験だけではなく、面接や小論文が課される。偏差値だけで「やばい」と判断するのは、この大学の入試制度を理解していない見方だと思う。
入学者数の推移も確認しておこう。
入学者数推移
| 年度 | 入学定員 | 入学者数 |
|---|---|---|
| 2023年度 | 125名 | 121名 |
| 2024年度 | 125名 | 114名 |
| 2025年度 | 125名 | 141名 |
出典:大学ポートレート(私学版)※詳細な倍率データは大学非公表
2024年度は定員割れだったが、2025年度は定員を上回る141名が入学している。年によって波はあるが、直近は持ち直している形だ。なお、志願者数・合格者数・倍率の詳細は大学側が非公表としている。映画大学という特殊な入試形態(面接・小論文重視)もあり、一般的な倍率の数字では測りにくい大学だ。
ちなみに在籍学生数は約450名。全国の大学の中でもかなり小規模だが、その分教員との距離が近い環境がある。専任教員24名に対して学生450名。教員は全員が映画監督やカメラマン、脚本家など映画・映像業界の現役プロフェッショナルだ。
日本映画大学の就職実績
偏差値がBFだと「卒業後どうなるの?」と不安になるのは当然だ。ただ、映画大学という性質上、一般的な大学とは就職の中身がかなり違う。データを見てみよう。
就職率
| 項目 | 数値(2025年3月卒) |
|---|---|
| 卒業者数 | 84名 |
| 就職希望者数 | 71名 |
| 就職者数(合計) | 59名 |
| うち正規雇用 | 32名 |
| うち有期雇用(フルタイム) | 13名 |
| うち自営・フリーランス | 14名 |
| 進学者数 | 2名 |
| 就職率(就職希望者ベース) | 83% |
出典:日本映画大学公式(2025年3月卒業生実績)
就職率83%。一般的な大学の就職率(97%前後)と比べると低く見える。でもここには映画業界特有の事情がある。自営・フリーランスが14名いるのがこの大学の最大の特徴だ。映画の撮影スタッフやカメラマン、脚本家は企業に所属せずフリーで活動するケースが多い。大学公式ではフリーランスを含めた進路決定率を93%と発表しており、芸術系大学の全国平均68.8%を大きく上回っている。
主要就職先
| 業界 | 主な就職先 |
|---|---|
| 放送 | NHK / テレビマンユニオン / 共同テレビジョン |
| 映画 | 東映 / TOHOスタジオ / 松竹映像センター / 角川大映スタジオ |
| アニメーション | 東映アニメーション / Production I.G / MAPPA / A-1 Pictures / スタジオディーン |
| ポストプロダクション | ソニーPCL |
| 広告・制作 | 博報堂プロダクツ / クリーク・アンド・リバー社 |
出典:日本映画大学公式(卒業生就職実績・累計)
NHK、東映、MAPPA、Production I.G——映画・アニメ業界のトップ企業がずらりと並ぶ。偏差値BFの大学からこれだけの企業に人材を送り込んでいるのは、40年以上の映画教育で築いた業界ネットワークがあるからだ。
一般的な企業への就職を想定すると物足りなく感じるかもしれない。でも、映画・映像の世界で食っていくための大学として見れば、この就職先リストは十分すぎる実績だ。前身の日本映画学校時代から数えれば、業界との繋がりは半世紀近い。今村昌平監督が築いたネットワークが、今も卒業生のキャリアを支えている。
同偏差値帯の大学と比べると?
日本映画大学だけを見ていても相対的な位置がわからない。同じく芸術・クリエイティブ系で、偏差値帯が近い大学と比較してみよう。
| 大学名 | 偏差値帯 | 就職率 | 学費(4年概算) |
|---|---|---|---|
| 日本映画大学 | BF | 83% | 約662万円 |
| 横浜美術大学 | BF〜35.0 | 88.6% | 約641万円 |
| 宝塚大学(東京メディア芸術) | 35.0 | 84.5% | 約620万円 |
出典:各大学公式 / パスナビ(2024年度実績)
偏差値帯は3校ともBF〜35.0の近い水準。就職率は横浜美術大学が88.6%とやや高いが、これは美術系と映画系で就職先の構造が異なるため単純比較は難しい。学費は4年間で約662万円。芸術系私大としてはほぼ横並びの水準だ。
「高い学費を払ってBFの大学に行く意味があるのか」——その疑問はわかる。ただ、映画制作の機材や設備は高額で、実習中心のカリキュラムには相応のコストがかかる。投資先は偏差値ではなく、卒業後のキャリアだ。NHKや東映に人材を送り込めるネットワークに4年間でアクセスできると考えれば、一概に「高い」とは言い切れない。
「日本映画大学 やばい」と検索される背景
ここまでデータを見てきて、「思ったほど悪くない」と感じた人もいると思う。じゃあなぜ「やばい」と検索されるのか。
BF(ボーダーフリー)という偏差値は、それだけでネガティブに語られやすい。ネット上の大学序列ランキングや匿名掲示板では、偏差値の数字だけで「Fラン」とレッテルを貼られることがある。日本映画大学も、BFという表記が一人歩きして、大学の中身を知らないまま「やばい」と評価されている構造がある。
さらに、映画大学という特殊性が誤解を生みやすい。一般的な大学は学力試験で入学者を選抜するが、日本映画大学は面接・小論文を重視する。偏差値が設定されないのは学力が低いからではなく、選抜の軸が違うからだ。音大や美大と同じ構造だと考えればわかりやすい。
学費の高さ(4年間約662万円)や、在籍学生数450名という小規模さから「経営は大丈夫なのか」という声もある。確かに少子化の時代に単科大学は厳しい面がある。ただ、2025年度は定員超えの141名が入学しており、収容定員充足率は90%を維持している。即座に経営危機という状況ではない。
ただし、データを見ればわかる通り、日本映画大学の実態は「やばい」というイメージとは異なる部分が多い。NHK、東映、MAPPA——この就職先リストは、「やばい」では片づけられない成果だ。偏差値という1つの数字だけで、大学の全てが決まるわけじゃない。
まとめ ― 配られたカードで戦うために
偏差値だけ見れば、不安に思う気持ちはわかる。俺も同じだった。
でも、全然どん底なんかじゃない。NHK・東映・MAPPA・Production I.G——日本映画大学からでも、映画・映像の世界で戦うための道はしっかりある。
俺も偏差値37の大学から、今こうして普通に社会人として生きてる。ここからいくらでも変えられる。頑張ってほしい。
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