東京芸術大学はやばい?恥ずかしい?偏差値・就職データで検証

偏差値帯:55.0〜60.0(Tier D)

就職率:就職希望者ベース約78%(大学院進学率約47%)

藤原の一言:「俺から正直に言わせてもらうと十分すごい」

更新日:2026年4月 | 出典:東京藝術大学公式 / マナビジョン / パスナビ / Kei-Net

「東京芸術大学 やばい」と検索してここに来たのか。「入試が異常に難しい」「就職できない」「変人だらけ」——色々な意味でやばいと語られる大学だから、気になる気持ちはわかる。

ただ、偏差値37くらいの大学に通ってた俺から正直に言わせてもらうと、東京芸術大学は十分すごい。というか、次元が違う。データで確認してみてほしい。

東京芸術大学の偏差値と入試難易度

東京藝術大学は日本唯一の国立総合芸術大学。美術学部と音楽学部の2学部構成で、入試は実技試験が中心だ。そのため河合塾の偏差値が算出されている学科はごくわずか。代わりに共通テスト得点率で入試難易度を確認しよう。

学部・学科 共テ得点率 偏差値
美術学部 芸術学科 85% 60.0
美術学部 建築科 63%
美術学部 先端芸術表現科 60%
美術学部 デザイン科 58%
美術学部 彫刻科 58%
美術学部 工芸科 55%
美術学部 絵画科(油画) 55%
美術学部 絵画科(日本画) 54%
音楽学部 音楽環境創造科 86% 55.0
音楽学部 楽理科 80%
音楽学部 指揮科 68%
音楽学部 声楽科 67%
音楽学部 作曲科 65%
音楽学部 器楽科 59%
音楽学部 邦楽科 50%

出典:パスナビ(河合塾提供・2026年度入試予想)

偏差値が出ているのは芸術学科の60.0と音楽環境創造科の55.0のみ。ほとんどの学科は実技試験の比重が圧倒的に高いため、一般的な偏差値では測れない。共テ得点率も芸術学科85%、音楽環境創造科86%と、学科試験型の学科はかなりの高水準だ。

だが、この大学の本当の難しさは倍率に表れている。

学科 2025年度 2024年度
絵画科(油画) 20.8倍 19.6倍
絵画科(日本画) 15.8倍 15.3倍
デザイン科 13.2倍 14.5倍
彫刻科 10.6倍 8.8倍
工芸科 8.5倍 7.8倍
音楽環境創造科 6.3倍 6.2倍
先端芸術表現科 6.4倍 5.9倍
芸術学科 5.9倍 4.7倍
建築科 5.0倍 6.7倍
器楽科 3.1倍 3.1倍
声楽科 2.9倍 3.4倍
作曲科 1.9倍 1.8倍

出典:パスナビ(2025年度・2024年度一般選抜)

油画専攻の倍率は20.8倍。1,146人が受験して55人しか受からない。しかもこの倍率は実技試験の世界での20倍だ。学力試験と違って模範解答がない中での20倍。「東大より難しい」と言われるのは、大げさでもなんでもない。俺の大学の入試とは、もう比較する次元にない。

東京芸術大学の就職実績

就職データを確認しておこう。ただし東京藝術大学は一般的な大学と進路構造がまるで違う。卒業生の多くが大学院に進学するか、フリーランスの芸術家・演奏家として活動する。「就職率」だけで見ると実態を見誤るから、進路全体を把握してほしい。

学部別進路状況

学部 卒業者数 就職者数 大学院進学者数 就職率(就職希望者ベース)
美術学部 240 43 128 78.2%
音楽学部 225 44 89 77.2%

出典:パスナビ(2024年度卒業者実績)

美術学部は卒業者240名中128名が大学院へ進学。進学率は53%を超える。就職希望者55名のうち43名が就職しており、希望者ベースの就職率は78.2%。音楽学部も同様の傾向だ。

一般的な大学の就職率97%前後と単純比較はできない。藝大の卒業生は「就職しない」のではなく、「就職以外の道を選ぶ人が多い」。ここが他の大学との決定的な違いだ。

主要就職先

分野 主な就職先
ゲーム・エンタメ 任天堂 / Cygames / コーエーテクモ / スクウェア・エニックス / 1UPスタジオ
広告・メディア 電通 / 博報堂 / NHK / TBSホールディングス
音楽・演奏 東京交響楽団 / 札幌交響楽団 / 宝塚クリエイティブアーツ / 海上自衛隊音楽隊
メーカー・建築 ヤマハ / ヤマハ発動機 / 三菱地所設計
映像・アニメ 京都アニメーション / TOHOスタジオ
官公庁 厚生労働省 / 文部科学省

出典:パスナビ / 東京藝術大学公式(2024年3月卒業者実績)

任天堂、電通、博報堂、NHK、スクウェア・エニックス——。就職を選んだ人の就職先は業界トップ級の企業ばかりだ。ゲーム業界では任天堂・コーエーテクモ・Cygames、広告では電通・博報堂、音楽ではプロオーケストラと、それぞれの分野の最高峰に人材を送り込んでいる。

さらに、ここには載らない卒業生——フリーランスの芸術家、演奏家、作曲家として活動する人たちがいる。坂本龍一、久石譲、村上隆、葉加瀬太郎、King Gnuの常田大希。藝大出身の著名人を挙げればキリがない。就職率という数字だけでは測れない価値を持つ、日本で唯一の大学だ。

同偏差値帯の大学と比べると?

東京藝術大学は唯一無二の存在だが、同じ芸術系の大学と並べてみよう。

大学名 偏差値帯 就職率 学費(4年概算)
東京藝術大学 55.0〜60.0 約78%(就職希望者ベース) 約243万円
京都市立芸術大学 55.0 公表データなし 約230万円
武蔵野美術大学 42.5〜52.5 約87% 約680万円

出典:各大学公式 / パスナビ(2024年度実績)

東京藝大の学費は国立大学として4年間で約243万円。私立の武蔵野美術大学が約680万円かかることを考えると、学費の差は約440万円。同じ芸術を学ぶにしても、国立と私立でこれだけの差がある。

京都市立芸術大学は2023年に京都駅東部に新キャンパスを開設した公立芸術大学で、偏差値帯も藝大と近い。ただし規模・歴史・ブランド力では藝大が頭一つ抜けている。日本の芸術系大学の頂点に位置するのが東京藝大だという認識は、俺ごときが言うまでもなく周知の事実だ。

「東京芸術大学 やばい」と検索される背景

ここまでデータを見てきて、「やばい」の意味が色々あることに気づいた人もいると思う。東京藝大の「やばい」は、一般的な大学の「やばい」とは全く性質が違う。

最大の理由は入試の異次元の難しさだ。美術学部全体の倍率は12倍超。油画に至っては20倍を超える。しかも学力試験ではなく実技試験での20倍だから、「模範解答がない試験で20人に1人しか受からない」という世界。何年も浪人して挑戦する受験生が珍しくなく、現役合格率は3割にも満たない。この異常な狭き門が「やばい」と検索される最大の要因だ。

二つ目は、「化け物揃い」と呼ばれる学生の特異性。二宮敦人の著書『最後の秘境 東京藝大』がベストセラーになったことで、藝大生の独特な生態が広く知られるようになった。制作のために何日も大学に泊まり込む、自分の全身像を石膏で型取りする、漆にかぶれながらも「かぶれは友達」と平然としている——こうしたエピソードが「やばい」のイメージを作り上げている。

三つ目は就職率の見た目の低さだ。卒業者に対する就職者の割合は約19%。この数字だけ見れば確かに「やばい」に見える。だが先述の通り、これは「就職できない」のではなく「就職以外の道を選ぶ」人が圧倒的に多いということ。大学院進学率47%、残りの多くがフリーランスの芸術家として活動している。一般的な「就職率」の概念がそもそも当てはまらない大学なのだ。

俺から見ると、東京藝大の「やばい」は「すごすぎてやばい」の意味が大半。偏差値37の大学から見れば、完全に別世界の話だ。

まとめ ― 配られたカードで戦うために

データが証明してる通り、東京芸術大学は入試倍率・就職先の質・学費のコスパ、どこを切っても不安に思う要素がない。日本唯一の国立総合芸術大学として、芸術の世界では最高峰に位置している。

俺みたいなFラン出身者から見れば、あなたの環境はかなり恵まれてる。全然どん底なんかじゃない。その環境を活かして、大学生活を楽しんでほしい。

藤原 大地 | 偏差値37前後の大学卒 → 社会人5年目

全然どん底なんかじゃない。配られたカードで戦うためのデータを発信中。

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