鹿児島大学は恥ずかしい?Fラン?偏差値・就職データで検証

偏差値帯:40.0〜62.5(Tier C)

就職率:97.9%(就職希望者ベース・大学公式)

藤原の一言:「俺から見ると正直うらやましいレベル」

更新日:2026年4月 | 出典:鹿児島大学公式 / マナビジョン / パスナビ / Kei-Net

「鹿児島大学 恥ずかしい」——微妙なラインだよな。上を見れば九大や熊大がいるし、下を見れば地方私大が広がっている。そのモヤモヤ、わかる。

ただ、偏差値37くらいの大学に通ってた俺から見ると、正直うらやましいレベル。今いる場所の現実を、まずデータで確認してみよう。

鹿児島大学はFラン?偏差値と入試データで検証

まずは偏差値から確認する。鹿児島大学は9学部を擁する総合国立大学で、河合塾の偏差値は40.0〜62.5。学部によってかなり幅がある。

学部別偏差値

学部 偏差値(河合塾)
医学部(医学科) 62.5
共同獣医学部 50.0〜62.5
歯学部 57.5
法文学部 47.5〜50.0
農学部 47.5〜50.0
水産学部 47.5
教育学部 45.0〜50.0
医学部(保健学科) 45.0
理学部 42.5〜47.5
工学部 40.0〜42.5

出典:パスナビ(河合塾提供・2026年度入試予想)

医学部医学科62.5、共同獣医学部62.5は全国的にも高い水準。一方で工学部は40.0〜42.5と低めに出ている。この工学部の偏差値だけを見て「Fラン」と言う人がいるが、それは大学全体の実態とはかけ離れている。主要学部の偏差値中央値は47.5前後で、国立大学としては標準的なレベルだ。

そもそもFランの定義は「ボーダーフリー(BF)」、つまり倍率が低すぎて偏差値がつけられない大学のこと。鹿児島大学は共通テストを課す国立大学で、BFとは根本的に次元が違う。「Fラン」は完全に的外れだ。

倍率(2025年度・前期日程)

学部 倍率(2025年度前期)
共同獣医学部 7.2倍
歯学部 5.8倍
医学部 4.1倍
水産学部 2.3倍
教育学部 2.0倍
理学部 1.9倍
農学部 1.9倍
法文学部 1.8倍
工学部 1.6倍

出典:パスナビ / Kei-Net(2025年度入試結果)

国立大学の前期日程は受験機会が1回しかない。その中で共同獣医学部は7.2倍、歯学部5.8倍、医学部4.1倍とかなりの狭き門。工学部や法文学部でも1.6〜1.8倍あり、共通テスト+二次試験を突破する必要がある。私大のように複数回受験できるわけじゃない。受かった時点で、一定の学力は証明されている。

鹿児島大学の就職実績

偏差値の次は出口、つまり就職データを見てみよう。鹿児島大学は公務員・教員の就職に強く、民間企業への実績も幅広い。

学部別就職率

学部 卒業者数 就職希望者数 就職者数 就職率
教育学部 202 180 180 100.0%
医学部(保健学科) 117 96 96 100.0%
工学部 414 184 184 100.0%
農学部 195 134 131 97.8%
水産学部 132 85 83 97.6%
共同獣医学部 32 27 26 96.3%
法文学部 402 338 324 95.9%
理学部 167 75 71 94.7%
全体 1,661 1,119 1,095 97.9%

出典:パスナビ(2024年3月卒業者実績)

就職希望者ベースで97.9%。教育学部・医学部保健学科・工学部は100%だ。工学部は卒業者414名のうち215名が大学院に進学しており、就職希望者184名全員が内定を獲得している。理系の大学院進学率の高さも国立大学ならではの強みだ。

主要就職先

分野 主な就職先
公務員 鹿児島県庁 / 鹿児島市役所 / 国家公務員(各省庁)/ 各県警察本部
教員 小学校教員 / 中学校教員 / 高等学校教員 / 特別支援学校教員
製造・電機 京セラ / ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング / ダイキン工業 / リコー
建設・住宅 大和ハウス工業 / 大林組 / 五洋建設
インフラ・交通 九州電力 / 九州旅客鉄道(JR九州)/ 西日本高速道路
金融 鹿児島銀行 / 南日本銀行 / 西日本シティ銀行 / 宮崎銀行
食品・水産 マルハニチロ / ニチレイフーズ / いなば食品 / はごろもフーズ
農業・機械 クボタ / JA全農 / 鹿児島くみあい食品

出典:マナビジョン / 鹿児島大学公式(2024年3月卒業者実績)

京セラ、ソニーセミコンダクタ、ダイキン工業、大和ハウス工業——全国区の大手企業がズラリと並ぶ。九州電力やJR九州といったインフラ系も強い。公務員・教員の就職者数は合計で約390名と全卒業者の約23%を占めており、地域の行政・教育を支える中核人材の供給源になっている。

水産学部はマルハニチロやニチレイフーズなど、水産・食品業界へのパイプが太い。共同獣医学部は獣医師として動物病院や家畜衛生関連に進む卒業生が多い。学部ごとの専門性を活かした就職ができるのは、総合国立大学ならではの強みだ。

同偏差値帯の大学と比べると?

鹿児島大学だけを見ていても相対的な位置がわからない。同じ九州の国立大学と比較してみよう。

大学名 偏差値帯 就職率 学費(4年概算)
鹿児島大学 40.0〜62.5 97.9% 約243万円
長崎大学 42.5〜65.0 約98% 約243万円
熊本大学 47.5〜65.0 約97% 約243万円

出典:各大学公式 / パスナビ(2024年度実績)

偏差値帯・就職率・学費、どれを見てもほぼ横並び。国立大学は学費が全国統一の標準額(年間約54万円)で、4年間約243万円。私大の4年間450万円超と比べれば、コスパは圧倒的に上だ。

熊本大学は文系学部の偏差値がやや高めに出ているが、工学部や理学部では鹿児島大学と大きな差はない。長崎大学も同様で、九州の地方国立大学としての立ち位置はほぼ同格。どの大学に通っていても、出口の就職実績で大きな差はつかない。

「鹿児島大学 恥ずかしい」と検索される背景

ここまでデータを見てきて、「思ったほど悪くない」と感じた人も多いんじゃないかと思う。じゃあなぜ「恥ずかしい」と検索されるのか。

最大の要因は「九大落ち」というレッテルだ。九州における大学序列では九州大学が圧倒的なトップに君臨していて、鹿児島大学は「九大に届かなかった人が行く大学」という見られ方をされやすい。でもこれは熊本大学でも長崎大学でも同じ構図で、鹿児島大学だけの話じゃない。

もう一つは、地方国立大学の知名度の問題。首都圏や関西圏で「鹿児島大学」と言っても、ピンと来ない人がいる。地元の鹿児島では「鹿大」で通じるし、地域のトップ校として十分な評価を受けている。だが東京の就活市場では「どこ?」となりがちで、その反応に傷つく学生がいるのは理解できる。

さらに、工学部の偏差値40.0という数字が一人歩きしている面もある。工学部だけを見て「偏差値40の大学」と語られるケースがあるが、法文学部は50.0、医学部は62.5まである。一部の数字で大学全体を判断するのは完全に間違いだ

ただし、データを見ればわかる通り、鹿児島大学の実態は検索イメージとはかなり異なる。就職率97.9%、京セラやJR九州への就職実績——これは「恥ずかしい」とは程遠い成果だ。稲盛和夫(京セラ創業者)という日本を代表する経営者を輩出した大学でもある。

まとめ ― 配られたカードで戦うために

データを見ればわかる通り、鹿児島大学は不安に思うような大学じゃない。偏差値も就職実績もしっかりしてる。

俺のFランよりずっと恵まれた環境にいる。全然どん底なんかじゃない。ここからいくらでも変えられるから、その環境を活かしてほしい。

藤原 大地 | 偏差値37前後の大学卒 → 社会人5年目

全然どん底なんかじゃない。配られたカードで戦うためのデータを発信中。

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